「トラブルの報告って気が重いんだよな」、「どの内容から話していけば伝わるかな」
その気持ち分かります!僕も初任者の頃はいつもオドオドしながら生徒指導主事の先生に報告していました。
そしていつも「もうちょっと整理してから報告して。つまりはどういうこと?」と聞き直されていました。恥ずかしい…
ですが、自分自身が生徒指導主事を務めて、たくさんの気付きを得ました。
今日は、「こうやって報告してくれたらサイコー!」という方法について共有させていただきたいと思います!
☑結論!
1. 具体的にトラブルの内容を書き出して報告する。
2. 自分の次のアクションを伝える。
3. アドバイスを求める。
「え!書かなきゃいけないの?めんどくさい…」
って思いますよね。分かります。時間がない先生方からすれば、そんな暇あったら次の授業の準備がしたいところですよね。
しかし!それでも、トラブルを少しでもスムーズに解決されたいのであれば、ぜひ実行してください!
目次
そもそもなぜトラブルを書き出すのか
「話せばいいじゃん。分かってくれるよ。」僕もかつてはそう思っていましたが、違うんです。
最悪、どう指導したいかを伝えられずに、報告が終わる可能性すらあります。そうならないために、書き出すメリットを3つお伝えします。
書くメリット① 全体像を掴んでもらえる
生徒指導主事、もしくは学年主任の先生に報告することがほとんどですよね。
大前提で抑えておくべきは、その先生たちは歴戦の猛者であるということです。これはスゴイとかそういうことではありません。
その先生方に言葉で報告すると、途中で話をさえぎられてしまい、自分の意見を十分に伝えられず、最終的に自分の意図とズレた結論に着地する可能性が高い、ということです。ツライ…
しかし、トラブルの内容を書き出して渡せば、まず間違いなく一度は目を通します。これにより、全体像を掴んでもらえるので、ここからの会話はめちゃくちゃスムーズになります。そこから言葉で補足したり、質問に答えたりすることで、抜けなく報告することができます。
書くメリット② 直接話せなくても伝わる
「生徒指導主事の先生って話すの怖いんだよなー」って思いません?僕は思ってました。
なので、話しかけることに気が重く感じている人には最高の方法だと思います。少なくとも、報告する最初の「あの~、その~」というオドオドから解放されます。
プリントに書き出して「トラブルがあったので報告内容をまとめました。後ほどご意見をいただきたいのですが、お渡ししてもいいですか?」とだけ言って渡せば、最初の関門はクリアできます。
生徒指導主事の先生がよっぽど忙しい方なら、メールなどのツールにワード文書を添付してもオッケーだと思います。とはいえ、トラブルなら急ぎの対応も考えられるので、その場合は学年主任や管理職に相談してもよいかもしれませんね。
書くメリット③ 思い出してもらえる
生徒指導主事も学年主任も人間です。頑張って話しても、次の日にはまあ忘れます。あんなに説明したのに…とも思いますが、他の仕事も忙しい中で聞いてくれるので、忘れても仕方ないくらいだと思います。その度に、説明するのは手間ですよね。僕なら絶対嫌です。
書き出しておけば、忘れることはほぼありません。見れば思い出してくれます。
何度も説明する手間が省ける、という意味では、他の先生にも報告する場合にも使えるので一石二鳥です。結果的にかなり楽になります。
具体的にトラブルの内容を書き出して報告する
トラブルを書いて伝えるメリットは伝わりましたね!とはいえ、
何をどう書いて報告すればいいの⁉
と思っていらっしゃいますよね。報告のために具体的な書き方をお伝えします!
一目で分かるタイトルをつける
タイトルという言葉を使いましたが、子どものトラブルを一言で表すと何?ということです。
これはかなり重要です。タイトルによっては、見てくれなかったり、話がややこしくなったりする可能性があります。
ポイントは誰が、何をして、どうなったか、の事実を一言で伝えることです!例を見てみましょう!
- 生徒Aと生徒Bが殴り合いのケンカをした件
- 児童Cに悪口を言われた児童Dが泣いて暴れた件
- 生徒Eが部活内で仲間外れにされたと訴えている件
誰がどう思ったなどは、まだ書かないようにしましょう。感情や解決の方向性は、指導をしていくうちに変化することが多々あります。タイトルと合わなくなってしまいますよね。
また『いじめ』という言葉は使わないようにしましょう。不適切とかそういうことではありません。
あまりにも意味が広すぎる上に、人によって解釈が分かれます。報告の中で「これはいじめとは違うのではないか」という話になると、もう話が進みません。それはトラブルとはまた別の話になります。そのため、『いじめ』の言葉を使うことはお勧めしません。
5W1Hを明確に
報告の時、話すと意外とこれが抜けることがあります。5W1Hが何かご存知の先生方が多いと思いますが、改めて共有させてください。報告の順番も含めて、下のようになります。
タイトルで書いたことに、内容を追加していくイメージです。
この時のポイントは事実のみ書くことです。時折、先生方の主観(かわいそうとか)を含めて報告する方がいらっしゃるのですが、それは感想であって事実とは異なります。注意しましょう。
その後や現在の状況を把握しておく
上の例を借りると、いつまでも殴り合いのケンカをしているワケではないですよね。
一区切りがあって、現在の状況があると思うので、その経緯を書きましょう。すでに子どもから話を聞いているなら、その内容も書き加えるとベターです。
次のアクションを伝える
ここまでは現在までの内容。次は何をするか、解決に向けて自分のアクションを伝えます。目の前の1アクションだけでもいいですが、現時点で予定しているものは3つほど書いておくと、抜け漏れの可能性が少なくなります。
ここまでで報告として書く内容は終わりです。お疲れさまでした!
アドバイスを求める
生徒指導主事の先生にトラブル報告を見ていただいて、アドバイスを求めましょう!
ベストは「はい。じゃあ、それで頼みます。」と言われたら、間違いありません。自信をもって指導にあたってください。
「こうした方がいいですよ」とアドバイスをいただいたら従いましょう。その方が、もしその後の自分の指導にミスが出ても、生徒指導主事が意図を汲んでヘルプに入りやすくなり、結果的に解決に向かいやすくなります。
どうしても従えない時は、きちんとご自身の思いを伝えるのみだと思いますが、あまりお勧めできません。生徒指導主事からしたら、味方になりにくいですよね。
コツを押さえて確実な報告にしましょう!
途中でも書いてあるのですが、最大のコツは
『事実』と『意見』を区別して話すこと!
「殴った」、「悪口を言った」は事実
「辛かった」、「可哀そうだと思った」は意見
意見に注目してしまうと、大切な事実が見えにくくなり、何を指導すべきか分からなくなってきます。
まずは事実をきちんと報告し、揺るがない情報を共有しましょう!
そしてその結果、トラブルがスムーズに解決に向かうことを祈っております!
参考になったら嬉しいです!読んでくれてありがとうございましたー!