何回注意しても、児童がろうかを走って困っています。ろうかを走らないようにするには、どう指導すればいいか分かりません。
本記事では、ろうかを走らないようにする方法を紹介します!
小学生向けの方法です!
- ろうかを走らないようにするためには?
- 大前提:ろうかを走ってしまう理由
- どんな児童が走る?どう指導すればいい?
- ろうかを走らないようにする指導3ステップ
- まとめ:歩く児童を増やすために褒めて伸ばしましょう
- シチサン(生徒指導に関するブログを書いています)
- 小・中学校教員経験6年、生徒指導主事経験3年
- 現在は民間企業でB to B営業職
ろうかを走り回る児童って必ずいますよね。
その様子を見かけるたびに、
「ろうかは!走りませんッ!」と先生のパンチの効いた注意が飛んできます。
よくある光景ですが、このままではいけないですよね。
ルール上、守られていないことはもちろんよくないですが、
何より、衝突した際のケガが怖いです。
では、どうすれば走っている児童が、歩くようになるのか。
この記事では、ろうかを走る児童に対する指導方法をまとめました。
短期的というよりは、2週間~1カ月程度の中長期的な方法です。
ぜひご参考にしてみてください!
ろうかを走らないようにするためには?
ろうかは走ることに適した場所!
ろうかを歩いている児童をほめて、歩くことに目を向けさせましょう!
ろうかを走っている児童は、指導しなくていいんですか?
叱るような指導は、ほぼ必要ありません。
ただ、危険行為にあたるので、歩くように呼びかけることはしましょう!
ろうかは生徒にとって、とても走りやすい環境です!
そのことを、まず理解しなくてはいけません。
そして、先生の目的は、ろうかを走らないようになること、ではないですよね。
ろうかを落ち着いて歩くようになること、だったはずです。
ろうかを歩く児童が増えることを目指して、指導していきましょう!
大前提:ろうかを走ってしまう理由
児童はろうかを走るものです。
その理由は、主に次の3つだと思っています。
- 見通しの良い直線
- 障害物が少ない
- 移動するためのスペース
一つずつ説明しますね。
見通しのよい直線
先生も車を運転する方は分かると思います。
見通しの良い直線って、ついついスピードを出してしまいませんか。
その環境が児童にとって、ろうかなんですよね。
直線状の校舎がほとんどだと思います。
どの学校でも、走りやすい環境ができてしまっていることになりますね。
だから、多くの学校で走る児童が発生してしまいます。
障害物が少ない
ろうかって、なるべく物を置かないですよね。
その結果、障害物が少なく、走りやすい環境が生まれます。
それなら、障害物をたくさん置けばいいですか?
確かに、スピードを出せないほど、障害物があれば、走る児童は劇的に減ると思います。
しかし、それでは本末転倒です。
移動しにくくなるので、ろうかの機能としてはあまり良くないですよね。
移動するためのスペース
歩くことも、走ることも移動ですよね。
「早く遊びたい!」、「急いで教室に行きたい」などスピードを上げて移動したい時、児童は走ることを選択してしまいます。
走ることは、移動手段の選択肢の一つなんですね。
なので、ろうかは移動するためのスペースである以上、走って移動することは児童にとっては当然といえば当然なんです。
どんな児童が走る?どう指導すればいい?
『落ち着きがない児童』や『元気な児童』がろうかを走りやすいですよね。
その児童の『周辺の児童』も走りやすい状況になっていると思います。
注目を浴びて、認められたい児童も比較的多い傾向があると思います。
良い注目によって、認められるような指導を目指していくことが効果的です。
つまり、その児童たちの承認欲求を刺激していくような、歩くことをほめる指導をしていきましょう!
ろうかを走らないようにする指導3ステップ
走ることを叱るのではなく、ろうかを歩くことに目を向けた指導3ステップです!
歩いている児童をほめる
まず、当たり前にできている児童をほめていきましょう!
ろうかを歩くことは、ほめられるべき素晴らしい行動であることを認識させてあげるんです。
ここは、走っている児童を指導するための準備段階です。
ろうかを歩くことに対する意識を高めさせましょう!
これにより、走る予備軍を減らす効果も発生します。
まずほめましょう!
走っていた児童が歩いたときにほめる
いつも走っている児童は、必ずろうかを走るわけではないですよね。
友達と並んで歩く、なんてこともあるはずです。
この時がチャンスです!
すかさず、ろうかを歩いていることをほめましょう!
「今日もろうかを歩けているね!」
「ろうかを落ち着いて歩けていることは素晴らしいね!」
今までは走って叱られて注目されていた児童が、歩いてほめられて注目されるわけです。
ほめられ認められることで、承認欲求を満たします。
ろうかを走ってしまうと、満たされなくなるので走りにくくなるはずです。
その結果、ろうかを歩くという選択をする児童が、きっと多く出てきますよ!
多くの児童が継続できていることをほめる
ここまで時間をかけてほめてきたことで、歩く児童が増えつつあると思います。
走る児童に戻ってしまわないよう、さらに集団をほめていきます!
継続してきていると、それを崩したくない、ホメオスタシスという心理がはたらきます。
その継続できていることを、全体でほめて、より崩しにくくするのです!
例えば、学級で1週間ろうかを走っている児童を見かけなかったら
「すごい!この1週間、みんながろうかを歩けるようになりましたね!来週もろうかを走らずに歩くことを先生は期待してますね!」
と、集団をほめて、学級全体で歩く意識を高めます。
そうなると、よほど突発的なことがない限り、走る児童はいないはずです。
もし、走る児童がいても、全体が歩く意識が高まっているので、児童同士で注意し合う関係が出来上がっています。
定期的に全体をほめて、常に歩く意識を保つことで走る児童が格段に減っていくと思います!
まとめ:歩く児童を増やすために褒めて伸ばしましょう
ろうかを走らないようにするために、ほめることが大切という話をしました!
大前提として、ろうかを走ってしまう理由は次の3つです。
- 見通しの良い直線
- 障害物が少ない
- 移動するためのスペース
落ち着きがない児童や元気な児童が走りやすい傾向にあるので、歩けていることをほめて承認欲求を刺激していくことが効果的です。
そのうえで、ろうかを走らないようにする指導は次の3ステップです!
- 歩いている児童をほめる
- 走っていた児童が歩いたときにほめる
- 多くの児童が継続できていることをほめる
ろうかを走ることは危険行為にあたるので、叱りたくなる気持ちは分かります。
ですが、叱らなくてもきっとろうかを走らない児童たちに育つはずです。
ろうかを落ち着いて歩く児童が多くなることを、心から祈っています!
参考になったら嬉しいです!
読んでくれてありがとうございましたー!